昨年末からスタートしたテクニカルダイビングの講習が一段落しました。
そもそもテクニカルダイビングの講習を受けようと思ったのは、
深場の魚の写真を撮りたい
と常々思っていたからです。
今までもある程度の深場に行くことはありましたが、ダイビングコンピュータ任せの減圧ダイビングが多く、「このままではヤバイなぁ、カミカゼやなぁ」っていう反省もありました。深場に行くのであれば、テクニカルダイビングの講習を受けて、もう一段上の知識やスキルを身につけた方が安全ではないかなと思い受講してみることにしました。
テクニカルダイビングの講習を開催しているダイビングショップはたくさんありますが、メールでのやりとり等で一番対応が良かった「SEA・POINT」さんにお世話になることにした。担当の久保さんは、Ex-Scubaを設立され、SEA・POINTと提携してテクニカルダイビングとプロフェッショナルダイビングの講習を担当されている方です。久保さんのブログを読んである程度の考え方や人物像を知ることができたのもSEA・POINTを選んだ1つの要素でもありました(家から近かったしね)。
テクニカルダイビングの指導団体については色々ありますが、ジローさんやまっちゃんからは「どこでもおんなじやで。逆にインストラクターの方が重要とちゃうかな」と言われていたので、指導団体に着いては考慮しませんでした。
RED講習は受けたくなかったのですが、TEC45講習以降を受講する前提条件であったのでイヤイヤ受講しましたが。テクニカル講習にEFR講習が必要というのなら理解できますが、RED講習の必要性はTEC50を終了した現在でも未だにわかりません・・・永遠のAOWダイバーでいたかったのに(涙)
しかし2ヶ月で6つの講習ですか・・・どんなけ暇やねんというツッコミが入りそうですが(笑)
本当はトライミックス講習まで受けたかったのですが、今のところ日本ではなくフィリピン・プエルトガレラでしか開催していないとの事なので、今回は見送りました。まあ、日本で70mを超える潜水ができて、かつトライミックスガスが手に入るところは殆どないですから仕方がありません。
PADIでは昨年秋にカリキュラムが変更になりテック・ディープダイバーがTEC40・TEC45・TEC50の3つに分かれたのですが、なんと私が日本で最初に認定されたダイバーということみたいです。ていうか、学科講習のパワーポイントのスライドは英語、エグザムも一部英語の状態で受講する日本人ダイバーは普通いないですよね。しかも、マニュアルやエグザムには非現実的な事柄も多く書かれていましたし・・・PADI頼むでぇ。もうちょっとしっかりしてくれよ。まぁ、その辺は久保さんがカバーしてくれましたけどね。
講習内容は、中性浮力・セーフティドリル・減圧とガスチェンジの3つがメインになっています。一番恐れていたのは実は中性浮力でした。ジローさんやまっちゃんから「結構厳しいでぇ。何回か落とされるかもしれへんで」と言われていましたし、ネットの体験記を見ても中性浮力で落とされた人が多かったので、結構ビビってました。
ただ経験本数が多かったことや日頃から浮上のコントロールは意識していたこともあり、思っていた以上にスムーズにこなすことが出来ました。例えば講習の課題には入っていませんが6up(水深6mからの浮上方法。1m1分で、合計6分かけて浮上する)も1発でできましたし。もちろんレンタルしたBCDの形状のおかげという事もあります。ビックリしましたよ、BCDを変えるだけで中性浮力がこんなにも取りやすくなるなんて。まぁ、久保さんは「テック講習を受講するのに必要最低限のスキルを持ったダイバーが、課題を規定時間にクリア出来ないのはイントラの教え方が下手だから」っておっしゃってましたけど(笑)
写真は中性浮力をとっているところ。ちょっと上半身が起き気味ですね。反省ですわ。すべての作業を中性浮力をとりながら作業することを求められたので、何度か足がツリそうになりましたけどね(汗)
あと、テクニカルで使うクリップがスライド式で開閉するタイプなのですが、水温が冷たく手がかじかんだためか、思いのほか手間取りました。レンタルだったので、ハーネスに付けているDリングのポジションが悪かったのかもしれませんが。
上の写真はDECO用のボトルの脱着の練習をしているところ。砂を巻き上げすぎです。きちんと中性浮力をとらないといけませんね。
テクニカルダイビングのマニュアルには、テクニカルダイビングは「最悪死ぬかもしれませんよ、必要な責任やリスクがとれないのであればやらないほうがいいですよ」ってはっきり書かれています(笑)ただ、そこで学べる知識や考え方はレクレーションダイビングにおいても非常に参考になるので、講習を受けて良かったと思います。
とはいえ、他のダイバーにお薦めかどうかはわからないところです。ぶっちゃけますと、テクニカルダイビングの基本は、偏見も入っていますが「安全のため道具やスキル向上など金で解決できる部分は金で解決しましょう。なんせ命は金で買えないんだから」っていうことじゃないかなと思っています。だからレクレーション以上のお金をダイビングにかけても生活が破綻しないということが前提条件となってしまいます。しかもテクニカルダイビングの必要性がその人にとってあるかどうかは、「ダイビングの目的はなに?」という根幹の部分なのでなんとも言えないです。必要と思えば講習を受ければいいし、必要ないと思えばその費用を旅行代にというのでいいのではないかと思います。というかあまり他の人の事に興味がないからどっちでもいいんとちゃいますかねぇ。
あと、待っているのは器材の購入。どんなけのお金が必要かガクガクブルブルって感じです。最低でもバックプレート・ハーネス・wing・バックガス用レギュレーター2セットですからね。その他にも色々な物を買わないといけませんね。今までレクレーションで使っていた物もある程度使えますが、ほぼフルセットの購入です(涙)日本で買うのは高いので殆どが海外からの輸入かな。
講習をやっていて、レンタル機材というのあり機材が自分の体の一部になっていないことが、非常にフラストレーションが貯まる原因となっていました。まずはファンダイビングで器材になれることから始めたいと思います。今後はトライミックス講習とオーバーホール講習を受けようかなと思ってます。とりあえず、暫くはテクニカルの器材を使ってファンダイビングに勤しみます。
何方か一緒に深場へ写真を撮りに行きませんか?(爆)